ふいに、人の気配を感じた。 人通りがないとはいえ、同じ道を使う人がまったくいない訳ではないので不思議ではない。 しかし妙な事に、歩調が美波と一緒なのだ。 速く歩けば速く、緩めると足音も緩まる。 まさか… …つけられてる? 「―――…ッ」 思わず振り返ってしまった。 美波は昔から怖い怖いと思いつつもついつい見て夜眠れなくなってしまうタイプの人間なのだ。 「…………あれ?」 そこには、誰もいなかった。 いつの間にか、気配もなくなってしまった―――――――…