水色ガールフレンド


「おい、砦」

樹の声で目覚めた俺はまだ半分夢の中のようで朦朧とした意識の中、顔を上げるとふと教室から出ていく雨音さんと目が合った。

目が合った瞬間、小さく笑って教室のドアを閉めた。

その笑顔で完全に目が覚めた俺は周りの話声で今が休み時間だということに気づいた。

ぼーっと雨音さんが閉めた扉に目を向けていると

「砦着替えねぇの?

次体育だせ」

樹に掛けられた声でドアから視線を外す。

「あぁ、今着替えるよ」

そういって俺は鞄の中から体操服を取り出し、着替え始めた。