そんな私が恋に気付いたのは3年に上がってから。





担任が大貴くんだとわかって本当に嬉しかった。





その日の夜は大貴くんの家に押しかけたほどだ。





「大貴くん!」

「ちぃちゃん…」





私のあだ名は『ちぃちゃん』。




本名の 木下知里 からだ。





「大貴くん、一年間よろしくね!」

「あのさ、ちぃちゃん…
………いや、木下さん
もう俺らはただの幼なじみじゃない。
生徒と先生の関係なんだ。
だから、気軽に大貴くんって呼んじゃダメ。
俺もちぃちゃんのこと木下さんって呼ぶから。」

「え…?」

「それに俺、彼女もいるから。」





その状況がさらに私の恋心を燃やしたんだと思う。





大貴くん…


いや、佐藤先生へのこの恋心は胸にしまわなきゃいけないんだ。