イケメン彼氏の育て方

今日は午後から体育がある。




だから、昼休みに健磨のところへ行った。




「やあ健磨」
「そんなにニコニコしてこないでよ…」
「次の体育、わかってるよね?」
「僕、バスケ苦手で…」
「大丈夫!」

私はバスケの本を取り出した。

「健磨、数学は得意でしょ?」
「うん、数学だけならまだなんとか60点はとれるよ。」
「よし、ならバスケは余裕だね」
「へ…?」


バスケをすべて公式にしてみた。



膝の曲げる角度や腕の力の加減、距離と角度は比例する、などなど…




そして迎えたバスケの時間。




「ほらほら里奈、今日も彼氏くんのバスケ見といてあげたら?((ニヤニヤ」




私はフフッと鼻を鳴らした。




「そうだね。皆も見とけば?私のか・れ・し」



皆が頭に『?』を浮かべているうちにホイッスルは鳴る。




かと思うと、いきなり誰かがすごいスピードでボールを奪った。




襲い来る敵をなんなく交わしてそのまま3ポイントからゴール。




女子も男子もざわついた。




「あんなバスケうまい人いたっけ?」
「まさかあれ、健磨じゃない…?」
「健磨!?あれが!?」



そうなんです。



あれがうちの彼氏、健磨なんです。





「健磨すごい!」
「ちょっと見直したかも。」




よし、運動神経バツグンに見せかける作戦大成功っ!