ある日、健磨が私の家に来た。


「どーぞ。」
「どーも。」

素っ気ない会話でとてもじゃないけどカップルとは思えない。

「健磨さぁ、もうちょっと努力してみない?」
「努力っつったって何するのさ。
勉強ならまだしも運動神経は持って生まれたものだし。」

それもそうだよなぁ

「まあとりあえず飲み物持ってくるわ。」

私が立ったとき、ずっと正座していたせいかよろけて棚に手を付いてしまった。

そのとき、バサッと1冊の雑誌が落ちた。

あるページが開いて落ちた。

そのページの特集名は、『女子高生の間で人気!イケメンを育てよう!』

なんちゅうタイトル。

そこにとても興味深いモデルさんの感想があった。

『私の彼氏はもともと陰キャでした。
なんとかして彼氏を変えてあげたくて、イケメンに育てる計画を立てました。』

お?これ、どういうこと?

『イケメンがいないなら育てればいい。という考え方にたどり着いたんです。』

こ、これだぁ…!