「ねぇ健磨くん、なんで今まで隠してたのー?」
「あ、かっこいいのバレたら他の男に悪いと思ったとか?」
「もっと早く教えてくれれば良かったのにぃ〜」







わかりやすっ





でも、健磨は戸惑うことなく




「そんなことないよっ」




武器のスマイルで女子をキャーキャー言わせた健磨はもう王子そのものだった。





「健磨、やるね」
「僕は里奈ちゃんに喜んでもらいたいから。」





私は1つ気になることが。





「ねえ健磨、なんで健磨って私の隣にずっと居てくれてるの?
私、やりたい放題のわがままだし気は無駄に強いし女子っぽいとこないよ?」





健磨はふふっと笑った。







「笑顔だよ。里奈ちゃんの笑顔にヒトメボレしたんだ。
だから里奈ちゃんが告白して来てくれたときは本当に嬉しかったなぁ。
ていうか、里奈ちゃんこそなんで僕なんかを?」





それは…




非常に言いにくい。





「健磨、あの日のこと忘れてるでしょ」
「あの日?」
「ほーら、忘れてるなら言えない!」
「え、どの日!?思い出すから教えて!!」





あんな恥ずかしい日、また健磨に思い出させてたまるか。





あのときのクズでダメダメ健磨に恋したきっかけなんだから。