｢これでいいわ。｣
｢ほんとにこれで登校するの？
先生になんか言われない？｣
｢これぐらいならやってる人山ほどいるから大丈夫。
じゃあ私行くね！｣
｢一緒に行かないの！？｣
｢あえてだよ。皆の様子見たいから。
言った通りにするんだよ？｣
｢は、はい…｣














先に教室に着いた。




健磨の噂はまだらしい。





すると、



ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ




勢いよく同じクラスの櫻子が入ってきた。





櫻子はクラスの中心メンバーのうちの1人で、私ともそれなりに仲がいい。





そして、面食いなことで有名である。





｢ちょ、皆、見た！？｣
｢なになに？｣
｢転校生だよ、転校生！それも超イケメンの！｣
｢は？こんな時期に？｣
｢本当なんだよ！
なんか見たことあるシルエットだと思ってガン見しちゃってたみたいなの。
その人が私に気がついてこっち見たからヤバイって思ったんだけど、ニコッて笑って『おはよう』って言われたんだよ！｣






まさかの転校生と間違えるとは…笑





｢それほんとに転校生？｣
｢絶対そうだよ！
うちの制服だったし、第一あんなイケメンいたら私が気づかないわけないもん！｣





そのとき、




ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ




教室のドアが開いて皆が思わず息を飲んだ。





皆目が飛び出してる。笑





｢みんなどーしたの？おはよっ((ﾆｺｯ｣





｢あ、あの人だよ！そのイケメン！｣





そこで私の出番だね。




さらにみんなを驚かせてやる。






｢あ、健磨おはよ！｣





わざとらしく大きな声で言った。





｢里奈ちゃんおはよっ｣





｢け、健磨…！？｣