暗幕がひかれ、陽の光が全く入る隙のない部屋。

その中で、真ん中に置かれた七本の蝋燭が、僅かに部屋の中の人物を映し出していた。

妖の様な気を纏った子供達が、全部で八人。

円を描く様に円く並んで座り、無表情で黙って中心の蝋燭を見つめている。

「それでは、新入生への自己紹介も兼ねて、怪談を始めようか」

暗闇の中で見ると女と間違えそうなくらい髪の長い少年が口を開いた。

「承知」

「合点」

「了解」

「畏まり」

虚ろな目に蝋燭の火を映しながら、他の子供達はゆっくりと頷いた。


ここは外月小学校の一室。

怪談倶楽部の倶楽部室。

一度入れば陽に帰ることが出来ないと言われている倶楽部だ。


新入生の君、覚悟が出来たから此処に居るんだろう?今更恐がるなよ。



怪談倶楽部へ、ようこそ。