Leben〜紫陽花の強い覚悟〜

青島は救命医ではないが、ヘリ立ち上げに貢献したという事柄から救命として接することも多い。


その為ユニホームは我々救命医と同じ藍色。


違うことといえばそのユニホームを隠すかのように白衣をまとっているということ。


「講演会なんて凄いじゃないですか!」


1人興奮しているフェロー。


「あ、でも大変ですね。

こんな急に決まるなんて」


「いーのいーの、こんなの慣れっこだから。

医局に居た時もこんな感じだったし」


予定のオペ、緊急のオペ、学会、論文、その他諸々。


「神那ちゃん、せめて資料だけまとめといて貰えるかな?」


「もう出来てる」


神崎が講演会で使う資料を作成するのは私の仕事。


ファイルにまとめてあるそれらを神崎に手渡す。


「流石、仕事が早いね」


講演会で聞かれることや説明することは毎回毎回同じようなもの。


だから資料もそれまでの資料に少し加えるだけで良い。