Leben〜紫陽花の強い覚悟〜

「水原…」


「はい?」


「これ…使わないからあげる」


「香水…ってこれ」


「回診行って来る」


「あっ、神那先生ー」


足早にステーションを去る神那。




「あ、これカモミールやん」


「カモミール?」


「そう。

確かキク科の花でリンゴに似た強い香りがあった気ぃがするで。

花言葉は…なんやったっけ?」


「逆境に耐える、逆境で生まれる力。

水原ちゃんにぴったりじゃないの」


「そうですか?」


「そうそう」


「確かにな、水原に合った言葉だ」















「ありがとうございます、神那先生。

大事にしますね」