闇喰いに魔法のキス



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「ここ、遊園地…?!」



レイの車で走ること一時間。


私たちが降り立った場所は、家族連れや恋人たちで賑わう遊園地だった。


私は、目を輝かせて遊園地を眺める。



わぁ…!

は、初めて来た………!!!


子どもの頃は、お父さんは仕事で忙しくて、お休みなんかなかったし

一緒に出かけられるような友達もいなかった


…嬉しい…!



私は、隣のレイを見上げて

少し興奮気味で口を開いた。



「私、いつか来たいと思ってたの…!

な、な、何から乗る??」



「そんなに焦らなくても遊園地は逃げねーよ

今日は一日ここにいるんだから、好きなのを思う存分乗れ。」



っ!


レイの柔らかく甘い笑みに

私は、つい直視出来ずに目をそらす。



や、やっぱり、今日のレイはいつもと違う。

前までレイはお客さんの前以外では、くすりとも笑わなかったのに。



「どうした?何でこっち見ないんだよ。」



レイの問いかけに、私は小さく答える。



「レイの笑顔が眩しくて…っ。」


「何だそれ。」



くすくすと笑うレイは、私の手を、さっ、と取った。


そして、ゆっくり私の手を引きながら歩き出す。



「今日は特別。全力で楽しもうぜ。

俺もたくさん笑う予定だから、ルミナも俺に笑顔を見せろよ?」







「うん!」



私は、小走りでレイの横に並び

満開の笑みで彼の言葉に頷いた。



****



門を潜ると、そこはまるで別世界のようだった。


私たちはまず、近くにあったコーヒーカップに乗り込む。


レイが、ハンドルを回すと

ゆっくりとコーヒーカップが回転し始めた。


動き出す世界に、私は目を輝かせる。



「ルミナ。これ、ハンドルとは別に魔力を使うと、カップがさらに速く回るらしいぞ。

一回Maxまでやってみるか?」



「えぇっ?!

レイがMaxまで魔力を放出したら、私、飛んでっちゃうよ!」



「心配すんな。

飛ばされても、俺が瞬間移動魔法でルミナを抱きとめに行ってやるから。」



「それ全然安心出来ない…っ!!」



二人で想像して笑いあう。


レイとの初デートはずっと期待してたし、きっと楽しいんだろうなって思ってたけど、想像以上だ。



「ルミナ、次行くぞ、次。

あ、疲れたら言えよ?俺が全力で介抱してやるから。」


「ふふっ。うん、分かった…!

行こっ、レイ!」