「あ、次移動教室だった。ほら行こう!」
ここの人たちは優しいんだな…
でも…だからこそ、巻き込んでは駄目…
私が知ってる…こっちの世界に…
誰もつれてきては行けないんだ。
なんとか無事に学校も終わり、
私は皆と別れ、帰宅する。
そんなとき、『また』あいつらに
見つかってしまった。
「みぃーつけたぁ。」
私が後ろを振り返ると、そこには
人ではない物…普通なら見えない物が
そこにいた。
これが、私の秘密…どこに行っても
私はこいつらに狙われる。
でも、ここで捕まるわけには行かない。
私はいつものように走った。
誰にも見つからないように森の中に
入って、何とか撒こうとしてみたが、
あいつらは人ではない。
人の私ご敵うはずもないが、
捕まってしまえば終わりなんだ。
私が無意識に走っているとどうやら、
いつもきている神社に来てしまったらしい。
ここにはあいつらも入ってはこれない。
私は少しばかり休もうと腰掛けたとき、
祠の方から気配がした。
あわてて振り返ってみてもなにもなく、
辺りを見回してもなにもなく、
気のせいかと思ったとき、声が響いた。
「狐乃江…葵恩か」

