なんでも夜





目をつむり、眠りにはいるとそこは
いつも夢に見る光景とは違う
とても、薄暗い洞窟の中に葵がいた…


追いかけようとしても私の身体には
力が入らない…
何度葵を呼び止めようとしても声がでない
それがどうにも怖くて震えてしまう


その時、葵の前には私に呪いをかけた
妖が立っていた。



『人の子がこのような所に何の用だ』


『お前がこの洞窟の主か』


『あぁそうとも』


『何故、妖を狙う…仲間なのだろう?』


『妖などに仲間はいない私は1人で十分なんだ』


『寂しい奴だな』



葵は岩に座りながらずっとその妖と話している
いつ襲われるかもわからないのに…



『お前、願いはないのか』


『願い…星を、見てみたい』


『それなら外に出ればいい』


『出れぬ…私はここから出れぬのだ』



あれ…あの妖…私が会った妖とは随分
穏やかに見える…