そういえば、祖父の遺品だと渡された箱に
いろいろと入っていた…
くだらないガラクタ、綺麗な簪、石、
他にもいろいろ入っていた中に
一際綺麗な黒色の扇が入っていたはずだ
「あれは、貴方のなの?」
「黒色の扇…あれは私の大切な物だ」
「…わかった…その願い…叶えましょう」
「俺は何を払えばいい」
「ただ…私を守ってくれればそれでいい」
「なんだと?」
「私は妖に狙われる…そいつらが
私の目的が果たされるまで…それが…
私が妖に倒されたときまででいい…
守ってくれたらそれでいい」
私には果たさなければならない目的がある。
それが、果たされるまで…絶対に死ぬんけにはいかないんだ…
「よかろう…」
黒い獣は私に頭を近づけ、
自分の額に手を乗っけるように言った。

