体育館の前に、バレーのチームメイトが輪になって座っているのがみえた。 「あ、梨佳……」 あたしに気づいた美月は泣いていた。 周りのみんなも。 「ごめんね梨佳。試合にも負けちゃった……。足、大丈夫?」 あたしとぶつかった子が申し訳なさそうな声を出した。 「大丈夫だよ。こっちこそごめんね、途中で抜けちゃって。お疲れ」 あたしも座ろうとした時、体育館が女子の悲鳴のような歓声が聞こえてきた。 「なんかバスケ負けてたんだけど隼斗が入って逆転したっぽいよ」 美月が教えてくれた。