手練の方な秋の言う下のヤツらに声をかけ私たちは車、その子達はバイクで黒蓮に来た。
中からは男達の笑い声が微かに聞こえる。
「...入るぞ」
秋のその静かな声に頷いた來瑳は黒蓮のアジトである倉庫のドアを開けた。
視界に入ってくるのは大勢の男達。
ドアの開いた音で向こうもこちらを向いていた。
下品な笑い声が一瞬止まり、すぐにまた聞こえた。
奥辺りに人が集中している。
そこを視界に入れた時、ちょうどそこから男が出てきた。
「よう、天龍さんよ。
お前らまーた女できたんだってなあ?
もうそこに足でまといの女がいるっていうのになあ?」
その男はそう言い、私の方を見てニヤニヤしてくる。
明らかに私に喧嘩を売っているのだろう。
実際買おうとしたのは私以外のメンバーで、一歩踏み出そうとしたのを私が止めた。
普段なにを考えてるのかもわからない秋もにやけてばかりの來瑳も他の子たちもみんな顔に苛立ちが出ている。

