その一言を待っていたかのように皆が立ち上がる。
そして指揮をとるのはもちろん我らが総長様。
「今から黒蓮のアジトに桐生麗花を助けに行く。
人数はできるだけ少なく、かつ迅速に動く。
俺と來瑳、舜、他に下のヤツらを5人ほど。
そのほかの奴らはここで待機だ」
なかなかにいい対応だとは思う。
が、やはり爪が甘い。
「まって、もし麗花さんが襲われてたことを想定すると男だけでいったら怖がるかも知れない。
私が行くから舜は待機してな」
私がそう言うと納得したような顔をする秋。
「...じゃあそれで。
亞李は喧嘩に巻き込まれないようにして、舜は待機だ」
秋がそう言うと舜は一瞬膨れた顔をしたけど朝に言った喧嘩禁止令を思い出したのかしぶしぶ頷いた。
「よっし、じゃあお姫様迎えに行きますかっ」
そう言い舜たちの気をつけてねの声を後ろに部屋を出た。

