みんなが考えるように静かになる。
が、その静寂を破ったのは舜だ。
「じゃあ助けない方がいいのか...?」
そう言う舜に顔を向ける來瑳と由紀。
秋と朔はどこをみて何を考えているのかは読めない。
私は、...コイツらに呆れを覚えるよ本当に。
与えられた情報を考えてないんだ。
そのまま受け取るしかできない馬鹿な奴ら。
「でもね、助けに行かなかったらあの子ヤられるよ。
可愛い顔してたからね。
向こうは黒蓮、短気なヤツらだ。
きっと私たちが来なかったら腹いせも含めて無理やりヤられる。
助けに行ったら行ったであの子はもう友達もできないだろうね。
それどころかいじめられるかも。
悩んでる暇はないんだよ、早く決めないと。
ねえ、どうする?───秋」
秋の方を見ると相変わらず仏頂面。
けれどもやけに整ったその顔の乾燥をしらない綺麗な唇が言葉を紡ぐ。

