そろそろご飯食べたいし、とその前に話が長引いた原因の秋をちらっと見る。
全く反省をしてないというか自分が悪いとわかっていない様子に溜息が出る。
その後に麗花さんに視線を向け、
「今日の件は全面的に私たちが悪いんだけど、教室に戻ってくれるー?
ほかの人になにか聞かれたら気まぐれで呼ばれてすぐに帰れって言われたとでも言っておいて?
本当に悪いんだけど、こうしないとお互い面倒臭いんだー」
そう言う。
明らかに態度の悪い私にわかりました、とニコッと笑いおじゃましましたと丁寧にお辞儀をして出ていく麗花さんはやっぱり育ちがいいと思う。
「さてさて、これでいつもに戻ったようだし?
ご飯食べよー!今日のお弁当はなんとなんと、和食でーす!!」
仕切りなおしたように言うとみんなそれぞれ真ん中にあるテーブルを囲むように座り出す。
「おー、今日も女子力バッチリじゃーんあいちゃーん。嫁に来る?」
毎日挨拶のようにそう言う來瑳を無視してみんなでいただきますをいう。
そして私が朝作ってきたおかずやおにぎりをつめた重箱をつまんで食べる。
食べている間はみんな無言だけど、どこかみんな幸せそうな顔で。
そんな顔を見て作ってよかったなーと毎日しみじみ思う。

