昼休み、依頼人を見つけて追跡すると二人でお弁当を食べていた。依頼人は料理が得意で、二人分のお弁当を作っていたらしい。

私は、依頼人の文章の癖や筆跡をまねて、お弁当のお誘いの手紙を書いた。

いつもお腹を空かせている男子は、持ってきたお弁当と依頼人のお弁当を平らげた。

食べた後は楽しそうに話す二人を見て、任務完了を確信した。


「それで、まさか二人を見ながらパンを食べたのか?」

「ああ、もちろん。食べながらでないと次の授業に間に合わなくなるだろう?」

吉野があきれるのは答える前から分かっていた。

「カップル見ながらパン食べて楽しいのか」

「任務の確認は大事だからな。任務の完了を確認したときの気分は最高だ」

そう言った後、依頼人の努力が報われたことと、任務の完了を祝ってジュースを飲み干した。