こうして、警察が来て十二時頃に解放された。

「怖かったよー!っていうか何で来れたの?」

「聖君からメールが来て……ちょうど授業も無かったんです。あと……反省してますか?」

抱きつく私を引きはがし、冷たい目で見る。

「反省しています!」

三人とも姿勢を正して言った。

「あれ同一人物なの?」

関東がそう言った。進さんと会った時は性格が変わっていると言われる。無意識でこうなる。

「あのさ……勝負、やめにしない?」

「どうした?」

「あの男、いじめられてた男子の親の可能性が高いんだ。いじめの原因が、自分より注目されてるからだって……こんなリア充競争、しない方がいいと思ったの」

確かに、リア充競争だけで人を決めるのはおかしい。付き合っている人がいなくても、流行に乗らなくても、楽しければそれでいい。

私が影飛脚になった理由は、平凡で皆と同じ行動をする日々が嫌だったから。主に手紙を使ったり、話し方も変えたり。リア充ランキングだって圏外だったが、楽しかった。