夢殺し

僕と水鳥は知っているが、小塚はおそらく恵比寿のことが好きだ。

直接本人から聞いたわけではない。

恵比寿と話しているときの小塚の表情が生き生きとしているし、すごく楽しそうだから、なんとなく察しているのだ。


「今日も仲がいいね」


と、水鳥は恵比寿と小塚に言う。


「「どこが!!」」

「フフ、ほらハモった。
やっぱり仲良し」


本当に、仲良しだな。


そんな感じで、僕が明晰夢ばかり見たり、水鳥が凶夢ばかり見ていても、僕達の日常は普通の高校生とあまり大差ないもので、

僕はそんな毎日が好きだった。