夢殺し

「保健室で寝ているとき、また夢を見た。
男はまだ生きていた。

早く、助けなきゃ!」

「待って、貴之。

貴之が、テレビの内容だけを予知したという可能性もあるわ」

「いや、僕が予知していた出来事は、もうひとつある。
今日の雨だ。

最近、今日以外じゃちっとも雨なんか降らなかったのに、ましてや傘なんて意味のないこの横殴りな雨。

僕の夢の中でも、今日と同じ雨が降っていた。

予知していた出来事が二つもある。

あの男がハンマーで殴られていたことも、きっと実際に起こったことだろう。


だから、助け出さなくちゃ」

「でも、手掛かりは?」

「男のいた家や、家に入るまでの道のりは覚えていないけど……男の特徴なら、なんとなくわかるよ」

「じゃあ、ここに書き出してみて」