「それで引き下がったのか……」


「ううん、ずっと反対されたんだけど……なんとか頑張ったよ。
それで、本格的に婚約者と過ごすようになって……でも、毎日夕方にはそこの小さな公園に必ず来てくれるの。
なにもしないけど……ただ、いるだけで通じ合える気がした」


「それで、おまえは死んだんだな」

「……うん」


話し終わって気づけば自分の頬に涙が伝っていた。


……ほんとに大好きだった。

愛してたのにな。