しばらくして須崎先輩がやって来た。


「す‥須崎先輩!」


私の声に須崎先輩が振り向いた。


「美凪。」


私は先輩に近づこうとした。‥がその途中転がっていた石に足をとられてしまった。


「きゃ!」


私はふらついてそのまま須崎先輩の胸の中に飛び込んでしまった。


「美凪。だ‥大丈夫!?」


「だ‥大丈夫です。‥す‥すみません!」



須崎先輩は私を支えてくれたが私は恥ずかしさのあまり、すぐに先輩から離れてしまった。



「あ‥あの‥」



突然起こったアクシデントに何を言うのか忘れてしまった。

すると‥



「熱、下がったんだね。よかったな。」


ドキッ!!


須崎先輩の優しい表情に胸がドキドキしてしまう。



「は‥はい‥。お‥おかげさまで‥。あ‥あの‥ジュースありがとうございました。お代金を‥」


私は鞄から財布を出そうとした。


「ああ、あれ!俺からのおごりだから気にしないで。」


「そうなんですか?じゃあ‥お言葉に甘えて‥。それと‥悩み事なんですけど‥」


「あれからどうなったの?」


須崎先輩は真剣な顔で聞いて来た。


「先輩のおかげで解決することが出来ました。ありがとうございました!!」


「えっ!?解決しちゃったの?なんだー。でもよかったね。解決して。」


須崎先輩は少し残念そうにも見えた。


「はい。先輩がいてくれたから私、乗り越えることが出来ました。」


「俺は何もしてないよ。それは美凪が頑張ったからだよ。‥部活、途中まで行かない?」


須崎先輩は時計を見ながら言った。


「あっ‥そうですね。」


そう言って私と須崎先輩は並んでそれぞれの目的地へと向かった。





「でも、悩み事とかあったら言いなよ?また倒れちゃうといけないからね。」


「安心してください。私、簡単なことでは倒れたりしませんから!こう見えて体力だけはありますから。‥ッ‥。」



すると須崎先輩は私の唇に指を当てた。



「はい。それが駄目ですー。自分は大丈夫て思ってる人ほど無理をして倒れちゃいます。いい美凪?これからは無理をしないて俺と約束出来るかな?」


須崎先輩が私に顔を近づけながら言った。




心臓がすごくドキドキしてる‥


「は‥はい‥。で‥でも‥な‥なんでそんなことを?」


そう言うと須崎先輩は顔を赤らめながら言った。



「だ‥だって、それは‥俺自信、生きた心地がしないから‥。」



「えっ!?」


私まで顔が赤くなる。


「だって、そうだろう!?倒れられると生きた心地なんてしないよ!心配で心配でたまらない‥。」