最後の100日~君に幸あれ~


『いや、俺の方こそいきなりキスしてすまんかった。』

悲しみと苛立ちが混ざった目をしていたコウちゃんに私はキスをされたんだ。

それが私のファーストキス。

嬉しかった、大好きだったコウちゃんがキスしてくれて。でも、それと同時にコウちゃんはもっと傷ついたと思う。

『私は大丈夫だよ。
コウちゃんのこと傷つけてごめんなさい。』

そう書いたノートの端を見せてコウちゃんの目を見た。
何一つ表情を変えないコウちゃんに私は思わず目をそらしてしまった。

目を逸らしたと同時にコウちゃんは何か書き出した。


『俺、すごく傷ついた。

だからさ、俺と1週間恋人ごっこせぇへん??』

ノートの端を差し出され、驚いた。

"恋人ごっこ"って…?

傷つけた私と一緒にいて苦しくないの?

『恋人ごっこって?
私はコウちゃんを傷つけた。
だからそばにいちゃいけないの。』

『傷つけたから、それを償って?』

そう一文短く書かれたコウちゃんの文字は細く綺麗だった。