「あれ…?
君。今日昇降口ですれ違った子だ」
「え…?
なんで二階堂君が…?」
振り向いたその先には二階堂拓磨君の姿があった。
「え!?
俺の名前知ってくれてるの?
嬉しいなぁ!
名前なんていうの!?」
「え、えっと。
奥村美奈です。」
二階堂君は私が奥村美奈と気づかなかったのか、名前を聞いてきた。
思わず自己紹介したけど…イメチェンしてキモいとか言われたらどうしようと不安な気持ちが再び私を襲った。
「えぇ!?奥村さん!?
髪の毛切ったの!?」
驚くのも無理はないよね。
こんな顔を晒してごめんなさい…。
私は静かに頷く。
「めっっちゃ!
似合ってる!」
二階堂君の言葉に耳を疑った。
似合って…る?
二階堂君の口からは悪口ではなく私を褒めてくれる言葉が出ていた。
ちょっと嬉しい…かも。


