『アクア製薬株式会社

副社長 小泉修哉』

テーブルのうえに置いた名刺にはそう書いてあった。

「ふ…!?」

副社長って、修哉さんが!?

「つまり、俺がほのかちゃんの結婚相手と言うことだよ」

驚いているあたしに、修哉さんが言った。

「け、結婚相手…?」

じゃあ、最初から修哉さんはあたしのことを知っていたってこと?

「な、何でそんなことを黙っていたんですか?

自分が結婚相手なら始めから言えばよかったじゃないですか!」

「落ち着いて、話を聞いて」

強い口調で怒鳴るように言ったあたしに、修哉さんがなだめてきた。