最後の瞬間まで、きみと笑っていたいから。


でも遊園地のチケットかぁ……。


タケルとカナにあげようかな。ふたりでなら行くんじゃないかな。遊びたいって言ってたし、きっと喜んでくれると思うけど……逆に気を使わせちゃうかな。

私の分を出すって言いそうな気がするし……。でも三人だと遊園地って周りづらいよね。偶数じゃないと……。


封筒からチケットの中身を取り出す。


表にトワイライトパスポートと銘打ってあるそれは、夕方6時から9時まで使えるパスポートらしい。


夜の……遊園地。


ドクン……ドクン、と心臓が主張を始める。


どうしよう。どうしたらいい?

ううん、違う。私はどうしたいの?


私の頭に、ひとつの想いがくっきりと形を作る。


「どうした」


黙り込んでいる私に多賀宮くんが怪訝そうに眉を寄せる。


言うしかない!