「まあここから先は俺からはなにも!」 陽向はそのまま立ち上がった。 「悔しいけど、榎本に必要なのは俺じゃないから」 そしてにこっと笑って。 「ありがとな、乃愛。今まで楽しかった」 名前を、はじめて呼ばれた。 でもそれはとても切ない表情で。