「ひなたーっ!」




朝。




お嬢様の部屋に訪れると、お嬢様は笑顔で俺の名前を呼んで駆け寄ってくる。




「どうされましたかお嬢様。」




昨日よりも元気になっているお嬢様に、俺は少しうろたえてしまう。




こんなこと、慣れていないから。




「陽向!外に行こう!」




瞳を輝かせて言ってくるお嬢様。




「……外、ですか?」




俺はキョトンとしてしまう。




俺が執事としてここで働き始めて2日目。




慣れないことが多い。