お嬢様のご命令




数年が経ち、俺は16歳となった。




約束の日。




この家から、出ていく日。




「よく頑張ったな。お前は立派な執事だ。向こうでも、うまくやれよ。」




俺を育ててくれた男は、そう言って微笑んだ。




俺は上辺の笑みを見せ、「はい。」と、ただそれだけを言い残し、家をあとにした。




もうここに戻ってくることはない。




あとは、教えられたようにやればいいだけ。