宛先は天国ですか?




いきなり笑い合うわたしたちに、康也さんは不思議そうな顔をしてから、そういえばと呟いた。

「紹介が遅れましたが、妻と娘です」

康也さんはそう言って、隣の席に座っていた母娘を紹介してくれた。

お子さんは幼稚園くらいで、とても愛らしい。


…結婚とか、遠い先のような気もしていたけれど、将太さんはそっか、そろそろなんだ。

…年の差というものを、改めて痛感する。

わたしにはまだまだ先のことなのに、将太さんにとってはきっとそう先のことではない。


それから、少し康也さんたちとお話をしたあと、食べ終わったしそろそろ買い物に行こうということになり、康也さんたちと別れた。

誰かといたすぐあとの2人きりというのはなんだか気まずいものだ。

さっきまではワイワイと話せていたのに、2人きりになった瞬間に流れる沈黙。

わたしは気まずくて仕方ないのに、将太さんは気にしない様子で歩く。


…やっぱり、将太さんはわたしが隣にいても何も感じないのかな。

少し、寂しい気もした。