宛先は天国ですか?




しばらくして、電車から降りて、走った末に病院についた。

そっと中に入って、手紙を取り出して受付へと向かった。

「あの、すみません、早野 夏帆さんってどちらにいらっしゃいますか?

お手紙が届いたので、挨拶を、したくて…」

うまい言い訳が思いつかないまま、なんとか訳を説明する。

手紙があったからか、受付の看護師さんがすぐに調べてくれた。

待合室で、ぼーっと看護師さんたちを眺めながら、一人で待つ。


わたしもいつか、あんなふうになるのかな。

せっせと働く看護師さんたちを見ながら、ぼうっとそんなことを考えている。


しばらくして、看護師さんがトントンと肩を叩いた。

名前を伝え忘れていたためか、呼ぶことができなかったから肩を叩いたのだろう。

「あの、お探しなのは早野 夏帆様ですよね?」

もう一度確認した看護師さんに、躊躇うことなく頷く。

看護師さんは妙に深刻な顔をしていた。