宛先は天国ですか?




振られる覚悟を決める。

大丈夫、今ならどんな返事だって受け止めることができる。

ギュッと拳を握りしめて、将太さんをジッと見据えた。


その視線に、将太さんは「そんな睨まないで」と言ってわたしの頭をなでた。


このタイミングにまで子供扱いされて、その手をどけけようとする。

「ちょっと…、」

頬を膨らませて小さくつぶやくと、将太さんはニコリと微笑んだ。



「好きだよ」


「…え、」

予想外の言葉に、わたしはピタリと動きを止める。

ヒヤッとした風に吹かれて、寒いはずなのに震えることすらままならない。

寒いとか、それよりも、ずっと将太さんの言葉のほうが予想外すぎて。


「大の大人が高校生相手に何言ってんだって話なんだけど。

俺、暖々さんのこと、好きだよ」

いきなりタメ口になるから、いきなり俺とかいうから、ドキッとした。

顔が火照る。

寒い風を受けているのに、ほんのりと熱を帯びている。