その後、早野先生にはいきなり呼び出したことを謝罪して、聖也と2人で帰る。
早野先生に仲直りしてと言われたことが、いつまでも頭の中から離れてくれない。
変な使命感が、余計にわたしを不安にさせた。
仲直りどころか会ってくれなかったら、話してくれなかったら。
距離を取ってからたくさんの時間が空いているわけではないけれど、不安で仕方ない。
聖也と歩いている最中も、頭の中は将太さんのことでいっぱいだった。
ここ数日、将太さんのことで悩んでばかりだなぁ…。
「…佐川、全然俺の話聞いてないでしょ」
聖也に指摘されて、ハッとした。
その通り、話をしていたことすら知らないくらい考え事の方に集中してしまっていた。
申し訳なくなって、肩をすくめる。
「うん、ごめんね」
謝ると、聖也はふいっと向こうを向いて、まあいいけどと呟いた。
「聖也、今日は、ありがとうね」
お礼を言わなきゃと思って口にすると、聖也は振り返ってニカッと笑う。


