宛先は天国ですか?




わたしの問いに、将太さんは少し困ったように笑った。

ぱたんとまとめノートを閉じると、ちらっと将太さんがこちらを向く。

目があって、ドキッとした。

目が合うだけでも胸が苦しくなって、ドキドキと心臓が高鳴る。


だけど、次の瞬間、

「暖々さんに、好きな方がいると、聞いたのですが、」

違う意味でドキッとさせられて、浮ついた心が地に落ちた。

無理やり地面に叩きつけられたみたいで、頭がぐわんとした。

目をぱちぱちとさせるけど、相変わらず将太さんはわたしを見つめていた。

いつもと違う、悲しそうな目。

そんな目で見ないでと、言いたくても言えなくてまた瞬きをした。


何も言わずにいると、将太さんは無理やり口角を上げた。

「私なんかと会ってたら、その好きな方に誤解されてしまいますよ」

くすっと、笑う。