ちらっと横目で夏帆さんを見ると、傷付いた顔をして俯いた。
それから悔しそうな顔をして、下唇を噛みしめる。
「なによ、わたしの他に好きな人でもできたっていうの?
そこにいる女がそうだっていうの?!」
叫びはしないが、少なくとも近くの人が驚きこちらを向くくらいの声。
びしっとわたしを指差しながら、夏帆さんは将太さんに問いかける。
…って、待って待って、将太さんがわたしを好きかって問いかけてるの?
夏帆さん、明らかにわたしを巻き添えにしようとしてません…?
夏帆さんを見ていると、わたしの方を見て一瞬だけニヤッと笑った気がした。
気のせい、だよね…。
将太さんは不機嫌な表情のまま、はぁと一つため息をついた。
「…お前には関係ないだろ」
夏帆さんにすっかり呆れ口調。
苛ついているのが見て分かる。


