宛先は天国ですか?




今までにないくらい、冷たく軽蔑をするような目をしていた。

見たことのない将太さんの表情に、心臓がバクバクと音を立てる。

なんだか怖いし、だけどそういう一面も見れて嬉しいというか。

いや、Mとかそういうわけじゃなくて、ただそんな一面を見るのが初めてだから。


しかし夏帆さんは、そんな将太さんに怯むことなく、「照れないでよ」と言ってまた腕を絡めた。


「今度はちゃんと、大切にするからさぁ」

ね?と可愛らしく首を傾げた夏帆さん。

わたしよりも幾分大人の人なのに、わたしよりもあざとくて可愛らしい。


2人を黙って見つめていると、将太さんがふと、夏帆さんを睨みつけた。

ギロっと効果音がつきそうなほど、鋭く強く睨みつける。


「いい加減にしろ、離せ」

…自分が言われたような気になって、ドキッと、心臓が音を立てた。

さすがの夏帆さんも、ビクッと肩を小さく震わせて腕を離す。