宛先は天国ですか?




わたしの反応に、将太さんはまたくすっと笑った。

それから、ぽつりぽつりとその悩みとやらを話してくれた。


どうやら最近、同僚と仕事のことで少しもめたらしい。

もめたといっても少し言い合うくらいで、大問題になったわけではないそう。

今も普通に接しているし、向こうも特に気にしている様子はないという。

ただ、その場の勢いで少し酷いことを言ってしまったことを、将太さんは気にしているのだとか。

そりゃあ向こうにも酷いことを言われたけれど、だからといってわざわざ言うべきではなかったと後悔しているのだとか。


「…樹に話そうか迷ってたんですけど、同じ職場なので話が彼の元まで回っていきそうで、話すに話せなかったんですよ」

話し終わったあと、そんなことを言って、将太さんはくすくすと笑った。

それからなんて言おうか考えてるわたしにニコッと微笑みかけて、

「だから、暖々さんに聞いてもらえて、本当に少し気が楽になりました」

ふわりと優しい声でそう言った。