まあそれでも、耐えられないものは耐えられないわけで。
ふらっとふらついたところ、将太さんがさり気なく肩を支えてくれた。
すっと添えられた手に、小さな声で「ありがとうございます」と言うと、将太さんは柔らかい笑みを浮かべた。
ふわふわ、ゆらゆら、どこか消えてしまいそうだけど、消えない笑み。
支えられた手から感じる温もりは、わたしの鼓動をドクドクと早く、大きくさせる。
将太さんが隣にいるの、やっぱり全然慣れないなぁ。
と思いつつも、結局は支えてくれる将太さんに甘えていた。
○⭕駅についたのがだいたい50分過ぎ頃で、そこから璃子がいるであろう待ち合わせ場所に向かう。
この駅での待ち合わせ場所と言ったら一つしかないから、多分そこにいるだろう。
あっていることを期待していると、やはりそこにはおしゃれをした璃子の姿。
璃子には見えるか見えないかくらいの位置にちょうど座れる場所があって、そこまで歩いていく。
後ろから、将太さんが慌てて追いかけてくる。


