「心、お前真となにかー…」

「っ」

自覚してしまうとそれはものすごく恥ずかしくて。
駿にもバレたらやばい。そう思った。

「ごめん…、もうなんでもないの」

冷静になって駿の顔をみる。
今、私はどんな顔しているのだろうか。
駿にどんな風に思われているのだろうか。

今までずっとなにかあったら駿に相談していて二人で答えを出してきた。
だけど今回は、これは駿にも誰にも相談できない。


兄に、真に、恋をしてしまったなんて誰にも言えない。


一人でなんとかするしかないんだ。


「あ…、雨降りそう」

「え?」

空を見上げるとだんだんと雲が多くなってきていて。

「私洗濯物、しまわなきゃ」

「あっ、おい…!」