元々家がご近所さんでたまに一緒に遊んだりしていて、親同士も仲が良くて、ご飯行ったり旅行行ったり。駿との思い出はたくさんあった。
だけどきっと、こうやって私の隣を歩いてくれるようになったのは、兄が…いなくなってからだ。
私が、…泣いていたから。
「…ろ!心!」
「…え?」
「どうしたなんかあった?」
「え、いや別に…。それより何?」
「なにって。クラス発表。もう張り出されてんぞ」
「え!?ちょっ早く言ってよ!」
「いや…お前が、…っておい、人の話聞けよ」
私は駿の最後の言葉を聞かないでその紙が張り出されているところへ突っ走る。
クラス替えなんて一大事だ。
今年は文化祭だってあるんだから。
去年駿と別のクラスで一緒に回れず一人だったんだから今年は―…

