「今日から二年生だねぇ」

辺りを見渡せば、新しい制服にまだ着慣れしていない一年生が続々と歩いてきていて。

「あーそうだな」

「文化祭楽しみだねぇ」

「まだ四月なんだけどな」

「今年は盛大にできるんだよ!?一年生の時なんておかし喫茶だよ…お客さんこなすぎだし」

「あはは。まあ一年は火使えねーからな。隣のクラスにお化け屋敷持ってかれたし仕方ねえよ」

「それでもさぁ、劇とかあったわけじゃん?みんなやる気なさすぎだよ」

腕を組み去年の文化祭のことを思い出しながら駿の横を歩く。

「じゃあ今年は実行委員やれば」

「え、絶対ないでしょ」

「まあでしょうね」

「わかってるなら言わないで」

ははっと笑う駿の肩にバシバシと音を立てながらたたく。


駿は、物心ついたときから私の隣にいた。