「離れていたのが長すぎたわね…」

キッチンで私たちのお弁当を作ってくれているお母さんがぼそっと呟いた言葉。


そう。

こんな子供みたいな喧嘩、本当の兄妹ならもっと幼い頃にバンバンしてきているはず。
だけど私たちは、十数年離れていた。

そして、良いところも悪いところも、一緒に住んでいると徐々にわかるようになっていって。


「ほんっと!なんで帰ってきたわけ!?」

「お前、俺がいなかったら寂しかったくせに!」

「いなくて全然いいよ!真の部屋使えたし!!!」

「うわっ俺の部屋、心の物置だったの!?最悪…」

「ふんっ、急に出ていったのが悪いんでしょ」

「はぁ…」


いつの間にか、もう昔のことも喧嘩にできるほどになっていて。