「真」
「心」
手を、繋ぐ。
遊園地の時みたいにドキドキはもう、しない。暖かいな。駿とは大違いだ。
さよなら、
さよなら、
…さよなら。
小学校のころ気が付いてしまった、真の想いと大人になって気が付いてしまった、私の想い。
全部をここに置いて、今同時に前に進むの。
「近いね」
「うん、近いね」
おでことおでこを合わせると、それはもう近くて。
だけどなんでだろう。
好きなのに、好きだったはずなのに恥ずかしくない。顔ももう、赤くなる気配もない。
あぁ、もう本当に終わりなんだ。
二人、同時に目を瞑る。

