真が私を好きだと気が付いたのは小学２年の時で。好きになった時期は、すれ違いみたいなもので。
あんな幼いながらにも、大きな問題を抱えて私に心配かけないようにと答えを出し、離れていった。
私はそんな真を、黙って出ていった真を恨んで恨んで。忘れたくて。嫌いになりたくて。だけどそんなことできるわけ、なくて。
ずっと頭で考えていたことは真のことばかりで。
真に会いたい、話したい。
大きくなるにつれ、その想いがどんどんと大きくなっていったのが自分でもわかったんだ。
そしてあの日、真が帰ってきたあの日。
『お兄ちゃんだよ』
やっと会えた、嬉しさよりも違う感情が私の中で沸き上がっていたんだ。
どんなに考えてもその感情の答えはでなくて。
だけど、やっと。やっと出たの。
だけどそれは悲しくて辛い、答えだった。
