「…これが俺の隠してた秘密全てだよ。ありがとう。今日一日。これで俺は明日からお兄ちゃんだ」 「ん…そっか」 「かえろっか」 「…うん」 60分の観覧車も、てっぺんを過ぎたあたりからもう記憶はなくて。 真は全てを言えたからかすっきりして、笑っていて。 だけど私は…―なにも言えなかった。 「心」 「…ん?」 「俺はずっとお前のお兄ちゃんだから」 家に帰る手前、いきなりそんなことを言われ驚く。