「ねえ真。なにを言ってるのか全くわからないよ」
「うん、そうだよな。ごめん。俺もまだ全部が纏まってないんだ」
「纏める?ねえ真はなにを言いたいの?」
「なにを言いたい…か。うん、そうだな。うまく言おうとするからダメなんだな。ごめん。心、俺、お前が好きだったんだ」
指と指が絡まっていて、何を言いたいのかわからなくはてなまーくが浮かんでいた私に真は落ち着きのある声でそう言って握っている手をぎゅっと、強く握る。
なにが起きたのか、なにを言われたのか。
まだ理解できない私はただただ強く握られたその手の感触に浸っていて。
「俺が今日なんで心を彼女にしたかっていうと、前に進みたかったんだ」
「…ま、え?」
「そう、前に。心と本当の兄妹になりたかったんだ」
意味が分からない。
まだ、私の頭は全然追いついてなんていないのに真はスラスラと言葉を進めていって。
「俺、あの時お前が好きだって気づいてお前から離れた」
いきなり届いたその言葉は、あの日からずっと知りたかった
答えだった。

