「な、なに?」
恥ずかしくなってメニューで口元を隠し真を見る。
「んー?別に。それより決まったの?」
「今、ハンバーグとオムライスで迷ってるのっ」
メニューをバン!と机の上に置き迷っているものを指さす。すると真はメニューを閉じて、すみません。と手を挙げ店員さんを呼んだ。
「はい、お伺いいたします」
「ハンバーグセットとオムライスで。飲み物は―…心、なに飲む?」
「え?あ、じゃあオレンジジュース…」
「オレンジとアイスティーひとつずつ」
「かしこまりました。少々お待ちくださいませ」
注文を聞いた店員さんは失礼します。と頭を下げ離れてゆく。
私はえっ!?と真に向かって声を発した。
「うるせえよ」
まだ飲み物が来ていないから、最初に運ばれた水を口に含む真。
「いやいやだって。真ハンバーグかオムライス食べたかったの?」
「お前が食いたかったんじゃないの?」
「いや、そうだよ?そうだけど…」

